転職エージェントでどこを選ぶかよりも、転職アドバイザー(転職コンサルタント)の誰と出会うことができるかが問題です。転職コンサルタントの能力次第では、的確な転職支援が得られないからです。
あなたの実像を見極めること、つまり、あなたの職務経歴、スキル、性格、志向性などをどれだけ理解し、読み込んでくれるかで、あなたに紹介される求人も変わってきてしまうからです。
人材コンサルタントとの面談から
転職エージェントに登録すると初めは面談に招待されます。遠方の人向けに電話面談で対応してくれる転職エージェントもあります。
初めての面談では、転職コンサルタントに、あなたがこれまでどんな経験を積み、どんな業務が得意で、どんなスキルを持っているか、職務経歴書に記載するような内容についてお話しします。そしてこれからどのような仕事をして行きたいかを伝え、将来に向けてのキャリアプランについて相談します。退職理由についても話します。
退職の理由は、ほとんどの企業が気にすることなので、転職コンサルタントに必ず聞かれます。退職の経緯を事細かに説明することで、自分には気付かなかった背景の説明を受けることもありました。止むを得ず退職した場合は、被害妄想に陥り易いので客観的な意見は参考になります。
コンサルタントが面談で教えてくれた強み
これまで従事してきた業務について説明を終えました。
それを受けてのコンサルタントの言葉は、
そして
というものでした。
このように転職コンサルタントとの対話の中で、これまで漠然としぼんやりしていてはっきりと認識するに至っていなかった事実やあなた自身の強みに気付かせてもらえることがあります。また、あなたを的確に表現するための材料が、対話の中から拾えることもあります。職務経歴書を彩り、充実させていくための材料が得られるのです。
また、面談の中で転職コンサルタントが見い出してくれたあなたの強みは、求人応募の際に、企業に転職コンサルタントからもリアルに伝わります。
注意が必要なのは、転職コンサルタントの何人かに会ったら、情報や材料が出尽くしてしまうようなシロモノではないということです。
転職コンサルタント数十人に会っていますが、未だに気付きを与えられることがあります。転職コンサルタントは、多くの転職希望者に会っており、各々独自の経験を持っています。それを活かしてきっとあなたの強みになる部分を教えてくれることでしょう。
優秀なコンサルタントの言葉が与えてくれる手がかりは、その後の転職活動で活かせる貴重な財産です。そして自分自身を知る大きなヒントでもあります。将来にわたって一つの見識として大事に心に留めておきたいものです。
転職コンサルタントが面談で解明かす退職の真相
言われてみれば、確かに思い当たる節がありました。そして何より、社長に呼ばれて話をした時に、入社時の適性テストの結果を引き合いに、異動先の仕事の適性が高いことを、しきりに説明されたことを思い出しました。
そして後日、これを裏付ける情報が元同僚から届いたのです。御家騒動(おいえそうどう)とも言える人事的な騒動があったことを聞かされました。
転職コンサルタントに会いに行こう!
人材紹介会社も居た会社と同じかもしれない!
人材紹介会社(転職エージェント)も会社であり、良い会社もあれば良くない会社もあり多種多様です。ですから、もしかしたら中にはあなたが退社前に悩み苦しんだような問題を抱えている会社があるかもしれません。
優秀な転職コンサルタントとは限らない!?
転職コンサルタントについても同様です。あなたの居た会社の元同僚を思い浮かべてください。良い同僚や良い仲間ばかりではなかったのではないでしょうか。悲観的になる必要はないですが、転職エージェントの利用でも或る程度の試行錯誤は覚悟しておいた方が精神衛生上良いでしょう。
ここまで、優秀なコンサルタントの話をしましたが、決して優秀とは呼べない転職コンサルタントもいました。ですから、仮に初めて会いに行った転職コンサルタントに問題があったとしても、決して落胆しないでください。
万一で会いに恵まれなかった場合は、ここで転職コンサルタントにも当たり外れがあることを知り、多少なりとも免疫ができていたことを幸運に思ってください。
そして良い転職を成功させるためには、十分な転職支援を受けられるよう良い転職コンサルタントをに出会えるよう粘り強く当たってください。
それでも良い転職先を見つけるよりも、良い転職エージェント、良い転職コンサルタントを見つける方が遥かに簡単です。多少の手間でも転職支援のために転職コンサルタントを探すのをお勧めするのはその為です。
転職コンサルタント探しにかかった手間に対する十分な報いがあるでしょう。何も特別なことをする必要があるわけでは有りません。転職エージェントに登録し、面談に行けば良いのです。数々の転職コンサルタントとの出会いの中で、少なくとも職務経歴書はかなりレベルアップするはずです。転職コンサルタントからは職務経歴書について少なからず意見を聞くことができるはずです。
良い出会いに恵まれたらラッキー!!でも常に探し続ける
優秀な転職コンサルタントに出会えたら幸運です。それでも、新たな転職コンサルタントを求め続けた方が良いです。
人材紹介というものの性格上、どんなに優秀な転職コンサルタントでも、紹介する求人案件が手許から無くなれば、あなたをお手伝いしたくてもできなくなります。
知っての通り、適当な求人は探せば直ぐに出てくるというものではありません。常日頃から新しい出会いを求めることをお勧めします。
転職エージェント(人材紹介会社)をひとつふたつに決め撃ちするのではなく、たくさんの会社とお付き合いし、たくさんの転職コンサルタントに出会ってください。
もしかしたら転職コンサルタントの方も離職してしまうことだってあるかもしれません。私はかつて転職コンサルタントから、他の転職コンサルタントに引き継ぎますと電話をもらった経験があります。他には配置転換で部署を異動してしまった方も居られました。
複数の転職エージェントと付き合う意味
転職コンサルタントだって人の子です。あなたとの相性で合う合わないもあるでしょう。職務経歴をきちんと理解してくれない人も中にはいます。かつて話が噛み合わず、コミュニケーションが取れない転職コンサルタントもいました。
それでも粘り強く、新しい転職コンサルタントを求め、コミュニケーションをとる努力をしてきました。理想的にはあなたの人となりや職務経歴などを早々にきちんと理解し覚えていてくれることですが、面談や求人案件の紹介をいただく際のやり取りなどで、徐々に関係を構築しながら進めていくものと理解するとより実りが大きいでしょう。たまたま紹介された求人が良かったりすることだってないとは言えないからです。
転職機会を最大限に活かすためにも縁あって知り合った転職コンサルタントは可能な限り味方になってもらうに越したことは有りません。